スタダオタクを辞めます

 

 

「オタクとして生きた4年間は楽しかったですか?」と聞かれれば、無論答えは「はい」である。

 

これは、ひとりのオタクが推しを追い続けた末に、オタクをやめるに至るまでの、4年間の物語だ。

 

まずはじめに、これを読もうと思っている人に、覚えていてもらいたいことがある。 それは、このブログはクソがつくほどつまらない ということだ。これはただのオタクが突っ走って書き殴っただけの文の塊なのだから。

そして、これは他の誰でもない、わたしがわたしのために書いたものである。

 

 

 

 

さて、そもそもこのブログを書くに至った原因は、皆さんお察しの通り「超特急コーイチの脱退」である。この度わたしは、コーイチの脱退を機に、4年間続けたオタクをやめることを決意した。なぜ、メンバーひとりの脱退で、オタクをやめるまでに至ったかというと、まず、カスタマイZDISH//について語る必要がある。

 

簡単に時系列をまとめるとこうだ。

DISH//、超特急、カスタマイZの3つのグループを推していた→カスタマイZが解散を発表→DISH//に新メンバーとして、カスタマイZの元メンバー、DAICHIがドラム担当として加入→超特急コーイチ脱退を宣言 そして今に至る

あなたはいま、「いやいや、超特急メンバーの脱退と、カスタマイZDISH//と、いったいなんの関係があるの?」そう思っているに違いない。確かに、カスタマイZの解散とDISH//にDAICHIが加入したことと、超特急コーイチの脱退とは直接的には全く関係がない。 しかし、それは、わたしがカスタマイZDISH//を応援していなかった場合 “ だ。

 

 

そしてようやく、ここからカスタマイZDISH//について語っていこうと思う。

彼らに出会ったきっかけ、彼らの好きなところ、彼らと一緒に過ごした時間、その他もろもろ語り尽くしたい部分はあるが、それはあまりに長くなってしまうので、ここでは割愛させて頂くこととする。

カスタマイZには夢があった。それは、「アニソン界のてっぺんをとる」という事だ。わたしはその目標を、その夢を、応援していた。アニソン界に、彼らが大きなムーブメントを起こしてくれることを期待していた。共に、この夢を叶えたいと思った。

彼らのオタクになる事を決めた矢先、カスタマイZ解散宣言を発表した。悲しかった、悲しかったけれど、心のどこかでもう一度カスタマイZは再起動すると信じていた。それもそのはず、カスタマイZは過去に一度解散経験がある。(かつてはカスタマイズという名前だったが、旧メンバー、松井健太が抜け、HAMAが加入したことカスタマイZと改名した。) だから、心のどこかで、HAMAの病状は良くなり、またカスタマイZとして活動してくれるだろう。そう思っていた。が、

 

脳を大きく揺さぶられるツイートを目にした。

DISH//に新メンバー加入!新メンバーは、元カスタマイZのDAICHI!』

かつてない衝撃。なにしろ、DAICHIは私の一番の推しである。DAICHIの叩くドラムがまた見れる。それも、好きなグループに加入。また会いに行ける。また、笑顔が見られる。嬉しい気持ちでいっぱいだった。推しにまた会えるのだから、当たり前である。誰しも抱く感情であろう。

だけど、喉の奥に何かが引っかかったような感覚がした。嬉しいのに、嬉しくない。なぜ?どうして?また推しに会える、こんな嬉しいことは無いのに。自問自答を繰り返していると、チームZのわたしが顔を出した。(チームZとは、カスタマイZのファンの総称である) そしてこんな事を言い出した。

カスタマイZはもう、本当に居なくなっちゃったんだね」

そうだ。DAICHIが別グループに加入してしまったら、カスタマイZとしてのDAICHIには、もう二度と会えないことになる。カスタマイZとしてのDAICHIが、消えてしまった。唯一の希望が消えた。戻ってきてくれると信じていた。カスタマイZは、もう二度と戻ってこない。

喉の奥の異物に気がついた途端、私の感情は醜いものでいっぱいになった。「あなたがドラムを叩く場所はそこじゃない。歌うべき曲はそれじゃない。カスタマイZの夢は、わたしたちの夢は、いったいどうなってしまうの。」

 

暫くすると、DISH//のライブ(DAICHIがDISH//加入を発表したライブである)にて、ドラムを叩いているDAICHIの様子が記事になってタイムラインへと流れてきた。そこに写っているDAICHIの顔はきらきらと輝いていた。大好きなドラムを叩いている、幸せそうな表情。心が痛かった。カスタマイZとしてドラムを叩いていたときの笑顔と同じはずなのに、場所が違うだけでこんなにも心を締め付けるのか、と思った。

 

ここで、念の為 追記するが、DAICHIがDISH//に加入したという事実は、大変喜ばしいことである。わたしは決して、DAICHIがDISH//に加入したことが悲しいのではないのだ。むしろまたドラムを叩く推しを見れること、本当に嬉しく思っていた。

私が悲しいのは、カスタマイZという存在は、もう過去になってしまい、不可逆的なものとして二度と戻ることは無い、という現実を突きつけられてしまったことだ。何もないままだったら、わたしたちはいつまでもいつまでも、カスタマイZが復活するという夢を見続けることが出来ただろう。それが実現することのない幻だとしても。

 

 

嬉しい気持ちと悲しい気持ちと、その両方がいっぺんに雪崩込んでくるものだから、容量の小さいわたしの脳みそは、それを受け止めきれなかった。そしていつまでたってもそれを処理することができず、いつからかわたしは新生DISH//を避けるようになっていた。DISH//としてドラムを叩くDAICHIを見るたびに、カスタマイZが頭をよぎったからだ。これはわたしなりの防衛だったのだ。わたしは未だに、新生DISH//を心から素直な気持ちで応援することが出来ずにいる。

 

 

 

そして、ここからは、『超特急一号車、コーイチの脱退』について話していこうと思う。

超特急にもまた、「7人でドームに行く」という夢があった。もちろん、カスタマイZと同じようにわたしはこの夢を応援していたし、ドームに立つ彼らの姿を夢みていた。必ずその夢を、実現させてほしいと思っていた。 超特急を応援し続けて4年、わたしの初の現場はチケット代がタダだった。といっても、めざましライブだったから、ということもあるのだが。それでも、整理券さえ手に入れれば、後は電車賃のみで彼らに会いに行けた。正直最初は、「ドームなんて、きっとまだまだ先の未来」なんてことを思っていた。しかし、彼らはみるみるうちに急成長をとげ、人気はうなぎのぼりになった。代々木で行うクリスマスイブのライブは、とうとうチケットが取れないほどになっていた。結局そのライブには、フォロワーさんから譲り受けたチケットで参戦したのだが、お世辞にもいいとは言えない天井席だった。けれど、わたしは誇らしかった。タダで見に行けて、あんなに近い距離で見れた彼らが、こんなにも遠くにいる。きっとこれからもっともっと、活躍して、チケットは取りにくくなり、見える距離は遠ざかっていくことだろうと思っていた。寂しい気もしたけれど、それはやっぱり嬉しいことだった。彼らなら必ず、ドームへと連れていってくれることだろう、本気でそう信じていた。

だからこそ、脱退を聞いたとき「コーイチが脱退してしまったら、”7人で ”ドームにいく夢はどうなってしまうんだ。」という気持ちが強かった。ただドームに行くことが目標ではないだろう、7人でドームに立つことを夢にしていたんだろう。1人でも欠けてしまったら、もうその夢は叶わないではないか。仮に、コーイチがいない超特急がドームに立ったとしても、「ここには7人で立つはずだったのに」わたしはきっとそう思ってしまう。一生解けることのない、強い呪いにかけられたような気がした。

 

 

 

わたしはただのオタク。彼らとなんの接点もなければ、認知されることもない。彼らにとって、知らない人でしかない。けれど、彼らの夢はわたしの夢だった。彼らとともに叶えるはずだった夢。今となってはもう、二度と叶うことのない夢。

 

わたしはもう、カスタマイZの夢と超特急の夢、推しとともに叶えたかった夢を叶えることが出来なくなってしまった。叶うことのない夢をいつまでも追い続けていられるほど、わたしの心は強くなかった。

 

 

 

これが、わたしがオタクを卒業する理由のすべてだ。

 

 

 

 

このブログを読んで、不快な気持ちになる人が少なからずいるかもしれない。もし、あなたを不快な気持ちにさせてしまったのなら、それは大変申し訳ない。しかし、ここに書いたことが、わたしの全てなのだ。もしあなたが不愉快な気持ちになったとしても、この人とは考え方が違うのだ と水に流してやってはもらえないだろうか。そして、最後まで読んでくれたこと、本当に嬉しく思う。

 

幸せな4年間をくれた全ての推したちに、そして、推しを通じて出会ってくれた全てのフォロワーに。 楽しい時間をありがとうございました。わたしのオタクとして過ごした4年間は、紛うことなき宝物です。本当に、ありがとうございました。みんなが、推しが、大好きです。

 

 

 

 

 

これにて、わたしのオタク生活を終わりにしたいと思う。